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| 建設業法について(改正)? |
※本稿はなるべく分かり易く表現する為に法律用語を噛み砕いて記載されております。
そのため、法令上の本来意味と厳密には異なる文言も御座います。予めご了承下さい。
また、本記事は令和7年12月現在の情報で記載されています。
1.適正な労務費等の確保と行き渡りなどのため、「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律」の改正規定について、令和7年12
月12日から完全施行することとなりました。
2.なぜ、建設業法等を改正する必要があるのかが背景として、バブル崩壊後、時の政策によって公共投資などの抑制が相まって、建設業界や関連業界全体として仕事が徐々に減り続けました。結果として、会社や企業では人余りが生じ、建設失業者や離職者が増加しました。また、雇用を守るために給与を減らしたり、賞与やボーナスを減らすなどした企業でも、相当な企業体力の消耗が生じ、さらには、長年の建設業界の不況によって、建設業界への就職の人気が下がってしまい、若年の職人希望者の減少が著しくなっています。将来の工事の担い手不足が喫緊の課題として考えられています。また、国土交通省では、「維持更新時代の到来に伴い、解体工事等の施工実態に変化が発生している。」や「維持更新時代に対応した適正な施工体制の確保等の所要の措置を講ずる必要がある。 」として現状や将来に向かって適応できる建設業等の法律を改正する必要があるとしています。
結果として、2025年の建設業法改正は、建設業界の労働環境改善と持続可能性の確保を目的として、労働者の処遇改善、資材高騰への対応、働き方改革と生産性向上の3点が主な柱として改正がなされました。
3.現場技術者(主任技術者・監理技術者)の専任制度等の改正について
数ある改正点の中で技術者制度が令和7年大きく変更されました。
特定建設業の許可、監理技術者の配置が必要となる下請契約の請負代金の額の下限について、建築一式工事は7,000万円→8,000万円に、建築一式工事以外の建設工事は4,500万円→5,000万円に引き上げられます。
工事現場ごとに配置が求められる主任技術者・監理技術者を専任で配置することが必要となる重要な建設工事の請負代金の額について、建築一式工事は8,000万円→9,000万円に、建築一式工事以外の建設工事は4,000万円から4,500万円に、それぞれ引き上げられました。
また、建設工事に置くことが求められている主任技術者又は監理技術者制度を情報通信機器の活用等による兼任制度が新設されました。
【兼任の要件】(全てに適用する必要)
@請負金額1億円(建築一式工事の場合は2億円)未満
A兼任現場数 2工事現場以下
B工事現場間の距離 1日で巡回可能かつ移動時間が概ね2時間以内
C下請次数3次まで
D連絡員の配置(監理技術者等との連絡その他必要な措置を講ずるための者を配置(土木一式工事又は建築一式工事の場合は、当該建設工事の種類に関する実務経験を1年以上有する者))
E施工体制を確認する情報通信技術の措置
F人員の配置を示す計画書の作成、保存等
G現場状況の確認のための情報通信機器の設置
以上の条件を満たすことにより、本来4,500万円(建築一式の場合は9,000万円)以上の工事で専任性が求められていた配置技術者の制度でしたが、1億円(建築一式の場合は2億円)未満の工事であれば配置技術者を兼任させることができることとなりました(営業所技術者と現場技術者の兼任についても同様のような条件規定があり、条件を満たすことにより、一部兼任が認められることとなりました。)。
4.総じて、資材価格の高騰や建設業の担い手確保や生産性の向上を目的として今後も建設関係諸法令も改正が続くものと考えられます。
また、近年では、許可が不要とされる比較的小規模工事についても建設業許可とは別の枠組みや制度化が一部で検討されており、一般の方が安心してリフォームを行えるように、リフォーム市場の活性化にも国として力を入れている方向性が垣間見れることもあり、今後も法改正等には業界関係者はアンテナを張る必要があろうかと思われます。
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